【妖怪】山姥の怖い話とは?日本昔ばなしとその正体について解説

山姥のイラスト画像
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あなたは「山姥(やまうば)」という妖怪をご存知でしょうか。山姥は山に住むと言われる妖怪で、老婆の姿をしているのが特徴です。

 

山姥に怖い伝説や話が多くあり、かの有名な「日本昔ばなし」にも登場しています。

 

そこで今回は、山姥の伝説を中心にさまざまな怖い話をしていきつつ、その正体について語っていきたいと思います。

怖い妖怪である山姥とは?

山姥(やまうば・やまんば)とは山に住む老婆の妖怪で、一般的には人を喰らうとされています。

 

山姥は別名で

  • 山母
  • 山姫
  • 山女郎

と呼ばれたりすることがあり、山姥は行く当てがない旅人に対して貴婦人を装って宿を提供して飯を食わせ、夜中に旅人が寝静まったところを喰ってしまうと言われています。

 

外見にも特徴があり、

  • 背が高い
  • 髪が長い
  • 眼光が鋭い

というように、他の老婆と比べて異質な雰囲気を出していると言えるでしょう。

山姥の怖い伝説とは?

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山姥で語られる伝説にはどういったものがあるのでしょうか。

 

基本的には先ほども語ったように、山にやってきた旅人を貴婦人になりすまして宿に案内し、飯をたらふく食わせたのちに眠ったところを襲って喰らうのがメインです。

 

それ以外の怖い伝説としては、

  • 山姥はとにかく食欲旺盛で何でも喰ってしまう
  • 姥捨山(うばすてやま)と言われる伝説が元になっている

といったものがあります。

 

しかし、山姥を「人間に対して幸運を与える神様」としている伝承もあるため、山姥は二面性を持った妖怪なのかもしれません。

日本昔ばなしに出てくる山姥が怖い

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山姥は「日本昔ばなし」にも登場するのですが、この話がなかなか怖い。内容は怖いものだと、

  • 牛方山姥
  • 食わず女房
  • 天道さんの金の鎖

がありますが、その内容を一つずつ紹介していこうと思います。

怖い日本昔ばなしその①牛方と山姥

牛方」と言われる、牛を使って荷物を運ぶ仕事を生業としている方が居ました。

 

その方は村へ干し魚を持っていくべく歩いていたのですが、その道中で山姥に遭遇してしまいます。

 

山姥に牛に背負わせている「干し魚を食わせろと言われたため、牛方は魚を1匹ずつ与えていきました。

 

しかし、山姥の魚を食べるスピードが早く、あっという間に全ての魚を平らげてしまい、その後に今度は「牛を食わせろと言われてしまいます。

 

牛方は牛を失えば仕事が出来なくなるので悩みますが、断れば自身が喰われるだろうと思い、仕方なく牛を手放しました。そして山姥はその牛を丸飲みにし、最終的には牛方をも喰うために襲い掛かります。

 

牛方は山姥から逃げ切るため、池の近くにある木によじ登って事を得ようとしました。ところが、その池に自身の影が映り込んでしまい、山姥に見つかってしまいます。

 

人生終了かと絶望しましたが、山姥は池に映っている自身の影が牛方だと思い込んでに飛び込みました。

 

牛方はこれはチャンスだと思い、木から降りて全速力で逃げます。そして逃げる途中で1軒のあばら家を発見し、その家の屋根裏に忍び込みます。

 

ところが、実はその家は山姥のもので、山姥は帰ってきた際に

 

このまま寝るか、それともネズミが怖いから釜の中で寝るか・・・

 

とこぼしたため、牛方は山姥はネズミが苦手であることを思い出し、屋根裏に落ちていた木の棒を拾ってかじり始めます。その音を聞いた山姥は屋根裏にネズミがいると勘違いをし、釜の中に入りました。

 

そのタイミングを見計らっていた牛方は、すぐさま釜の前に来て釜の蓋の上に大きな石臼を乗せて開かないようにし、かまどに火を起こして山姥を焼きました。

 

そして山姥はそのまま焼け死んでしまいました。

怖い日本昔ばなしその②食わず女房

昔、あるところに結婚をしていない男性が居ました。

 

その男性は性格がケチなようで、知人から「いい加減に結婚を考えたらどうなんだ」と言われた際に、

 

飯を食わずに働いてくれる女性が居れば考える

 

と言って笑い飛ばしたそうです。その男性は実際に炭を売って得たお金を貯めこんでいました。

 

そして、とある晩に扉を叩く音が聞こえたので男性が玄関へ向かうと、そこには美しい女性が立っており、「一晩ここで泊まらせてくれないか」と頼まれました。

 

男性は「泊まっても構わないが、飯は出ないぞ」と言いました。すると女性は食事は問題ないと言ったので、男性は泊まらせてあげることにします。すると女性は本当に飯を全く食わずに働いてくれていたため、男性は

 

これこそが自分が望んでいた女性だ!

 

となり、この女性と結婚することを決めました。ところが、嫁にした女性と共に村人達に自慢するべく歩いていたら、村人達から

 

その女性はおかしい。もしかしたら鬼かもしれんぞ

 

と言われてしまったため、男性も「確かに飯を全く食わずにというのはおかしいな」と思うようになりました。

 

そして、あるタイミングから実際に食料の減りが激しくなったため、もしかしたら自分が居ない間に嫁が食っているのではと思い、屋根裏にて嫁の様子を伺うことに。

 

そして嫁の行動を観察していると、米を握っておにぎりを作っていました。そしていくつかの握り飯が完成した後で、結んでいた髷(まげ)をほどきました。

 

すると頭頂部から大きな口が現れ、その口に作った握り飯をどんどん放り込んでいきます。さすがに驚いた男性は

 

おまえは人間ではなく化け物だったんだな!離縁しろ!

 

と叫びました。すると女性は本来の姿である化け物になり、男性を桶に入れて山の中の住み処へ拉致をしようとしました。男性は化け物の見えない範囲の中で隙をついて逃れ、菖蒲(しょうぶ)の生える草むらに飛び込みました。

 

すると化け物は菖蒲の匂いが苦手なのか、その場から動けなくなります。それを見た男性は咄嗟に菖蒲の花を化け物に向かって投げ、化け物を追い払うことに成功してなんとか逃げ切ることが出来ました。

怖い日本昔ばなしその③天道さんの金の鎖

昔、あるところに3人の子供と母親が住む家がありました。子供の名前は「太郎」「次郎」「三郎」と言いました。ある日に母親は、

 

仕事で山に行くから、留守中は扉を開けないように

 

と子供達に言い残して出掛けていきました。しかし母親は山で鬼ばさに喰われてしまい、母親に化けた鬼ばさが子供達のいるまでやってきました。

 

鬼ばさは母親を装って扉を開けるように言いますが、子供達はそれが母親ではないことが分かっていたので、決して開けることはありませんでした。

 

鬼ばさはその後に、

  • がらがら声であること
  • 手が毛むくじゃらであること

などが原因で、なかなか家に入ることが出来ませんでしたが、最終的に手を山芋ですべすべにしたことで侵入することに成功します。

 

そして鬼ばさは三郎を抱いて寝床に入って寝てしまうのですが、夜中に何かをかじる音を聞いた2人は、母親に「何を食べているのか」と聞きました。

 

すると、三郎の指の2本をよこしてきたので、2人は三郎が鬼ばさに喰われてしまったことに気付きました。

 

2人は鬼ばさにバレぬよう夜明けに家を出て、川にある大きな木を見つけて持っていた鉈で鉈目を付けつつ木を登って隠れます。

 

そしてそこに鬼ばさがやってきて、川に映った2人の姿を発見し、木の上にいる2人にどうやって登ったのかと聞きました。

 

最初は太郎が木に油を付けて登ったと嘘をついて、こっちに来れないようにしたのですが、次郎が鉈目を付けて登ったことを明かしてしまったため、鬼ばさはその通りにして登ってきてしまいます。

 

このままでは喰われてしまうと思った太郎は空へ向かって、

 

おてんとうさま、おてんとうさま、金の鎖を下ろしてください。鬼ばさに喰われてしまいます

 

と叫ぶと、空から金の鎖が下りてきたので、その鎖を掴むと天に登っていきました。鬼ばさも同じように叫んだところ、下りてきたのは腐った縄で、それを掴んだところ天に届く寸前で縄が切れてそば畑に落下して死んでしまいました。

 

そして死んだ鬼ばさの血によって、そばの茎が真っ赤に染め上げられたそうです。

 

先ほどでは「若く美しい女性」、今回は「鬼ばさ」となっていますが、いずれも同じ山姥であるとされているようです。

山姥のその他の怖い話

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先ほどは有名な山姥の日本昔ばなしについて紹介しましたが、実はこれ以外にも恐ろしい話がネットにはあったので、そのうちの

  • 家出をした代償
  • 山姥の姿をした狐

について紹介しようと思います。

家出をした代償

とある男性が小学生の時に体験したお話です。その方と友人は悪戯ばかりしていて、よく親に怒られていたそうです。

 

とある夏休みの時に友人が親にかなり怒られたことがあったそうで、家出をしないかと男性に持ちかけてきました。

 

男性は断る理由が見つからないので、早速リュックに食べ物や漫画などを詰め込み、夕飯を食べ終えた後公園で待ち合わせたそうです。

 

男性達が住んでいる場所はかなりの田舎で、周りは畑や小屋が多くあったそうですが、思い付きで家出したために特に場所を決めていませんでした。

 

とりあえず言い場所がないか探していたところ、人が入ってこなさそうな小屋があったので、そこでお菓子を食べつつ漫画を読んで楽しんでいました。

 

しかし、ある時間に差し掛かった際に、外で何かを引きずるような音が聞こえたため、小屋のなかにあった藁の山の中に潜り込んで様子を探っていました。

 

その音の正体が何なのか全く分かりませんでしたが、2人は外の様子を見るために藁から出てガラス窓から外を見てみました。するとそこには、

  • ぼさぼさの長い白髪
  • 腰が曲がっている
  • 骨と皮しか無い程に痩せている

というような見た目の老婆が、何かを入れたを引きずりながら歩いていたのです。

 

全く正体が分からないものの、友人は

 

まさかあれは、山姥というヤツじゃないか?

 

と言い出して、2人は恐ろしくなって再び藁の中に入ろうとしたのですが、その際に友人が間違って立てかけてあったものに当たって倒してしまいました。

 

その音を聞いた老婆は自分達の小屋の前まで凄い勢いでやってきて、扉を開けて入ってきました。

 

老婆はしゃがれた声で、

 

誰か・・・いるのかぁ・・・?何もしないから出ておいでぇ・・・

 

と言いながら小屋内を徘徊しています。そして男性は袋の中で何かがもぞもぞと動いていることに気付きます。

 

すると袋の中から突然、子供のような手が飛び出してきました。男性がびっくりしていると、老婆はその袋を蹴り飛ばして出ていた手を袋の中に突っ込みます。

 

そして、男性達が藁の山の中に居ることに気付いた老婆は、農具を片手に藁の山に突き刺し始めました。男性達はなんとか一番壁際のところまで後退して難を逃れました。

 

老婆が諦めて外に出ていったのを確認した男性達はしばらく藁の中にいましたが、その際に背中から空気が入ってきていることに気付きました。そこには小さなが空いており、その穴から外を見ようとした瞬間。

 

うまそうな・・・子じゃないかぁ・・・

 

という声が聞こえ、同時に手が入り込んできて男性の顔を鷲津かみして穴の方へと引っ張ってきました

 

男性は悲鳴を上げましたが、あまりの恐怖にそのまま気を失ってしまい、気付いたときには近所の消防団の詰所にいたそうです。

 

昨日の話を親にしたところ「ただの夢だ」と言われてしまいましたが、男性の顔には老婆に掴まれた手の跡がはっきりと残っているため、現実に起きたことだと今でも思っているんだとか。

山姥の姿をした狐

信州の山奥に小さな村があったそうで、東側には荒倉山という山がありました。その荒倉山には山姥が住んでおり、夜になると何人ものの子供をさらっていったそうです。

 

村人はこれ以上の犠牲を出さないために山姥を退治しようとしますが、山姥の姿を見た者が居なかったためなかなか上手く行きません。

 

そんな状況の中、「ショウゴ」という正義感の強い若者が山姥の退治を志願し、山姥の退治をするために荒倉山へと向かいました。

 

山の中腹にある洞窟に身を隠し、山姥が現れるのを待ち構えます。しばらく時が経ったのち、洞窟の奥深くから「どーれ!」というしゃがれた声が聞こえてきたため、奥の方を見つめました。

 

すると真っ黒な塊が姿を現して、ジャラジャラと音を立てながら近づいてきました。よく見てみると、真っ黒の塊の中に口が耳まで裂けていて、目が緑色に光っているという不気味な顔が見えました。

 

流石のショウゴもこれには怖じ気づいてしまって動けなくなりました。すると黒い塊がショウゴに向かって襲い掛かってきます。

 

ショウゴは咄嗟に持っていたさすたま(棒の先端にUの字の棒が付いたもの)で黒い塊に向かって突き刺しました。ところが、そのさすたまは山姥の胸に命中したものの、同時にショウゴの首もまた切断されてしまいました。

 

山姥と思われていたそれは尻尾のデカイでした。ショウゴは山姥を退治した英雄として村人達から崇められましたが、死んだはずの狐の死骸はいつしか消えてなくなっていたそうです。

怖い山姥は実在するのか?

REALの文字の画像

ここまで伝説や日本昔ばなし、その他の怖い話をしてきましたが、山姥は実際に実在するのでしょうか。

 

山姥は最初の方でも触れましたが、昔「姥捨山」という高齢で動けなくなった老人を山に捨てるという風習が長野県ではあったとされているんですが、その際に捨てられた老人が「山姥」となって襲い掛かってきているのではないかという説があります。

 

これ自体は有力説ではあるものの、その伝説は日本思想史学者である古田武彦氏が放光院長楽寺へ現地調査に赴いた際に、その因果関係を証明出来ないとしてこの伝説は無いという結論を出されていました。

 

そのため、山姥が実在するのかという件に関しては全く不明であり、あくまでも子供の教育的な意味合いでその話を持ち込んでいるという風に考えられますね。

怖い山姥の正体とは?

考える女性の画像

仮に伝説や日本昔ばなしの話が本当だと仮定したとして、山姥の正体というのは一体何なのでしょうか。

 

例として挙げると、

  • 山を放浪する民
  • 山の神に仕える巫女が妖怪になった

が説としてあり、巫女の件に関しては山の近くに住んでいた村人達が山から離れてしまったため、山の神に信仰が薄くなったことで巫女が妖怪になってしまったと言われています。

 

他には山隠れする女性が山姥になったなど、とにかく山に関係した説が多く見受けられました。

 

そもそも実在するかどうかも分かっていないので、存在しないということであれば、これらの話は結局「伝説」として留まるだけになりますね。

山姥のお面がガチで怖い

驚く女性の写真

山姥は妖怪として有名ですが、この山姥をお面として作られているものがあります。それが「能面の山姥」で、このお面がまた見た目がかなり怖いです。

能面の山姥の写真

出典:Pinterest

 

能面の山姥の写真

出典:Pinterest

こんな感じで、山姥の伝説に相違ないような見た目になっており、これが現実に目の前に現れれば間違いなく失神すること必至ですね・・・

まとめ:山姥が登場する話は怖いものしかない

今回は妖怪の「山姥」について記事を書いてきました。山姥は山にやってきた旅人を喰ってしまうという伝承や「日本昔ばなし」のように何でも喰ってしまうという話が多かったです。

 

山姥は一応幸福をもたらす伝承もあるんですが、それでも怖いイメージの方が強いように感じました。

 

また、山姥が実在するかどうかも不明で、言う事を聞かない子供に対して山姥の話をすることが多いということから、悪いことをする子供に対しての教育という意味合いがあるのかもしれませんね。

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